ChatGPTは失業率を高めるか?

ChatGPTによる業務革新

日頃から流行には踊らされないように努めています。しかし、ChatGPTの登場は衝撃でした。軽いお試しのつもりが、今や手放せないツールとなり、有料プランにも加入しました。

主に、以下のようなことに利用しています。

1. 各種文章の下書き

定期的に各種記事の作成や、広告・求人募集等の作成をすることがあります。また、企画提案資料や調査資料、レポートなどもよく作成します。これらの下書きをChatGPTにやらせています。ChatGPTの出力結果はまだまだそのまま使えるレベルではありません。ですが、指示を出しながら何度か作り直していくうちに、それなりの文章になってきます。ある意味、執筆のアシスタントのような存在です。下書きが仕上がってきたら、最後にそれを手直して仕上げる、というやり方で、文章の作成の手間をかなり削減出来ます。

2. ソフトウェアのコード作成

これも1.と同様です。そのまま動くコードを期待するというよりは、お手本を作ってもらう感覚です。サンプルコードを書いてもらうことで、ゼロから書かなくて済むので助かるイメージです。逆に、既にあるものを手直しする場合や、ある程度把握している内容をコードにする場合は、最初から自分で書いた方が早い気がします。要件の与え方次第で、かなり複雑なコードも書いてくれるので、慣れてくるともっと使い道が広がりそうです。

コードの自動生成

3. アイディア出し

一人で考えるアイディアは、どうしても偏りが出たり、一定の範囲に留まったり、といった限界があります。ChatGPTがあれば、一人ブレインストーミングが捗ります。ChatGPTと対話しながらアイディアを深めることで、より広い選択肢から良いアイディアをピックアップすることが出来ます。イベントの企画、旅行の計画、部屋の模様替えのプランなど、あらゆるアイディア出しでChatGPTを活用することが出来ます。

ChatGPTを使いこなすためのポイント

1. 入力の与え方にコツがある

望む結果を得るために、指示の与え方にも工夫が必要です。試行錯誤するうちに、どんな指示を出すとどんな結果が得られるかが少しずつ見えてきます。

うまくやると、かなり細かい指示を与えても、回答を作ってくれます。以下の例は、A-Zのアルファベットで始まる単語を一つずつ使って物語の要約を文章にするという例です。

2. 出力の正確性や表現の良し悪しを評価する能力が試される

ある記者が、ChatGPTを記事作成に使ってみた感想で、もっともらしく間違った情報を記事に含めることがあるので厄介だと言っていました。ChatGPTはたしかに強力なツールですが、出力結果にはかなり揺らぎがあります。出て来た結果のうち、どの部分を採用し、どの部分を採用しないかを見極める判断力が必要です。そうした判断力を養うためには、十分なスキルが求められますので、AIを使えば誰でも一流になれる、といった万能薬ではありません。

3. アイディア・独創性が重要

ChatGPTはよく出来たアシスタントですが、やはり「何をやらせるか」が一番重要です。誰でも簡単に結果を出せますので、独創的な発想に基かなければ、ありきたりの結果しか得られず、面白いものは出来ません。

ここでChatGPTの凄いところは、対話しながらやらせたい内容をブラッシュアップしていけるところです。まずは漠然としたアイディアからスタートし、対話するうちに新しい方向性が示され、ピンと来ることがあります。必ずしも独創性が豊かな人でなくても、使い方の工夫次第で面白い出力を得られる可能性があります。

AIで職が奪われる?

これは間違いなくYesであると実感しました。文筆家やプログラマーといった職業が無くなるという意味ではなく、例えば従来10人でやっていた仕事が7人や5人で済む、といった具合に、必要とされる労働者の数が減るという意味でです。そのくらいChatGPTをはじめとするAIツールは強力であると感じます。今すぐではありませんが、これから数年の間に様々な変化が起こりそうだと感じます。他にも、クリエイティブ系や、受付・カスタマサポート、データ分析など、様々な業界で影響がありそうです。

「AIに仕事を奪われないために、これからどうしていけば良いの?」という声が聞かれます。歴史的に見て、これまでも産業や労働のあり方が根本から変わるような大きな社会の転換は幾度もありました。ですが、一時的に大きなインパクトはあっても、無くなった産業の代わりに新しい産業が生まれ、人々の仕事がシフトしていきました。AIによる変化は過去に繰り返されたような変化の一つなのか、それともこれまでと異なる、特殊な変化なのかは分かりません。いずれにしても、これからAIが起こす化学反応に注目し続けたいと思います。

個人的には職の話よりも、純粋にドラえもんのようなロボットを生きているうちに見てみたいという興味が強いです。秘密道具はさておき、人間と同じように会話し、活動することが出来るロボットは現実味を帯びてきたように思います。

ソフトウェア開発では、API連携でGPTを各種サービスに組込むことで、色々と面白い企画が考えられそうです。今後もAI技術をフォローしつつ、プロジェクトで活用していきたいと思います。

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