コバヤシクエストLv8 マネジメント編


皆様こんにちは。毎日暑い日が続きますがいかがお過ごしでしょうか。
このブログを書いているのはお盆休みの夜です。
日が暮れても少し暑さが残りますが、夏の夜は特別な感じがします。
ようやく一息つける夜の時間は、物事を整理するのに意外と適しているかもしれません。

本記事では、ITパスポート試験でも頻出のプロジェクトマネジメントとITサービスマネジメントについての基本的な用語を整理していきます。
それでは本日もよろしくお願いいたします。

プロジェクトマネジメント

ITシステムの開発や導入などのプロジェクトでは、目標・期間・予算があらかじめ決められている中で、複数の関係者が連携して成果物を完成させる必要があります。
これらの制約条件を調整しながら、目的達成に向けて進行を管理するのがプロジェクトマネジメントです。

プロジェクトマネジメントの分野で国際的な標準とされているPMBOK(Project Management Body of Knowledge) は、プロジェクトを遂行するうえで必要な知識・手法・プロセスを体系化したガイドラインで、実務で蓄積されたノウハウを整理しています。

PMBOKの知識領域の中から、ITパスポート試験でも頻出となる以下のキーワードを取り上げ、プロジェクトマネジメントの枠組みを解説します。

プロジェクトスコープマネジメント

プロジェクトの目的や成果物の範囲を定義し、それ以外の作業が無計画に入り込まないように管理します。
範囲の明確化において用いられる代表的な手法が、WBS(Work Breakdown Structure:作業分解構成図) です。
WBSは、プロジェクト全体を細かい作業単位に分解し、範囲の全体像を明確にすることで、スケジュール・コスト・資源管理の基礎をつくります。

プロジェクトコストマネジメント

各作業にかかる費用を見積もり、予算を策定・管理します。
また予算と実績を継続的に監視することで、コスト超過の兆候を早期に発見し、プロジェクト全体の採算性を維持します。

プロジェクトタイムマネジメント

プロジェクトの納期から、いつ、どの順番で、どれくらいの期間で作業を行うかを決め、進捗を管理する領域です。作業間の依存関係や所要日数を見積もり、順序性を管理しながら全体スケジュールを設計します。これにより、納期遅延のリスクを抑えながら、計画的な遂行が可能になります。

プロジェクト資源マネジメント

必要な人的資源・設備・物品などを特定し、適切なタイミングで配分・管理する領域です。
誰が何を担当するかを明確にすることで、作業負荷の偏りやボトルネックを防ぎます。

プロジェクト品質マネジメント

成果物が期待される品質を満たすように管理する領域です。
要件を基にした品質基準を設定し、それを満たすための品質保証活動(レビュー、監査、トレーニングなど)を実行します。

プロジェクトリスクマネジメント

プロジェクトに潜むスケジュール遅延やベンダーリスクなどを洗い出し、それに備えるための領域です。
影響度・発生確率に基づいてリスクへの対応(移転、回避、受容、軽減)を計画的に実施し、プロジェクトの安定運営を支援します。

プロジェクト統合マネジメント

対象範囲、予算、時間などを横断的に調整し、プロジェクト全体を一貫した方針のもとで統括する領域です。
範囲と予算がぶつかれば調整し、スケジュールと品質が対立すれば最適解を探すなど、全体最適の観点から各要素間の利害を調整し、最終的な目的達成に向けた最適解を導きます。

ITサービスマネジメント

ITサービスマネジメント(ITSM)は、システムの運用・保守やユーザーサポートを通じて、ITサービスを安定的に提供し続けるための管理手法です。
技術導入にとどまらず、利用者が継続的に満足できるよう、サービス品質を維持・改善していく視点が求められます。
それではITサービスマネジメントに関する頻出キーワードを見てまいります。

ITIL

ITIL(Information Technology Infrastructure Library)は、ITサービスを安定的かつ継続的に提供するために体系化されたベストプラクティス集です。

1980年代、英国政府は官公庁のITサービスにばらつきがあることを課題と捉え、標準化と効率化を目的としてCCTA(中央コンピュータ通信庁)にITILの策定を委託しました。
現在、ITサービスマネジメントの国際的なデファクトスタンダードとして、民間企業や官公庁を問わず広く採用されています。

SLA

SLA(Service Level Agreement)は、ITサービスを提供するにあたり、「どの水準のサービスをどのように提供するか」という合意を、サービス提供事業者と利用者間で取り決める文書です。
たとえば「稼働率99.9%を保証する」「障害発生時は24時間以内に一次対応を行う」など、具体的な品質基準を定めサービス品質を遵守します。

SLM

SLM(Service Level Management)は、SLAを策定・維持し、SLAで定めたサービスレベルが確実に満たされるように監視・改善する活動です。
SLAは約束であり、SLMはその約束の履行状況を管理・改善していく活動といえます。

ヘルプデスク

ヘルプデスクは、利用者からの個別の問い合わせや障害連絡に日々対応をする窓口です。
電話やメール、Webフォームを通じて寄せられる質問やトラブルに迅速に対応し、業務への影響を最小限にとどめます。
また、近年では一部の問い合わせ対応を自動化するチャットボットの導入も進んでおり、対応の効率化と即時性の向上に寄与しています。

インシデント管理

インシデントとは、ITサービスの品質を低下させる、あるいはその可能性がある出来事を指します。たとえば、「システムが動かない」「メールが送れない」といった利用者からの報告は、ITサービスの品質を低下させる典型的なインシデントの例です。

そのようなインシデントが発生した場合には、まずは通常業務を継続できる状態へと暫定的に復旧させることが重要です。
インシデント管理は、この復旧のプロセス全体を統括する活動であり、重大な影響の拡大を防ぎつつ、ITサービスの早期回復を図る活動です。

問題管理

問題管理は、インシデント発生の原因を調査・分析し、再発防止策を講じる活動です。
つまり、インシデント管理が「今すぐ直す」ことに注力するのに対し、問題管理は「再発を防止する」ことを目的としています。

変更管理

先ほどの問題管理を通じて得られた改善策や、新たなビジネス要件への対応として、システムに変更を加える必要が生じることがあります。
変更管理では、変更が業務に与える影響を事前に評価、検証を行い、承認されたうえで変更を実施する活動です。

リリース管理

リリース管理は、承認された変更を本番環境へ展開し、利用者に安定したITサービスとして提供するための活動です。業務への影響を最小限に抑えながら、確実にサービス提供へとつなげる役割を担います。

資産管理

資産管理は、ITサービスの提供に必要な資産(コンピュータやサーバ、ソフトウェアライセンス等)を一元的に把握・管理する活動です。
これにより、どこに何があり、いつまで使えるのか、誰が使っているのかといった情報を可視化し、コストの最適化やリスク管理、法令遵守に役立てます。

ファシリティマネジメント

IT資産が適切に機能するためには、その物理的な設置環境も整っていなければなりません。
ファシリティマネジメントは、サーバールームやデータセンターにおける建物・電源・空調・ラック設備などの環境面を計画・保守・最適化する活動です。

さてここまでマネジメント編について見てまいりました。
プロジェクトマネジメントとITサービスマネジメントは、IT業務において重要な役割を担う領域です。今後の学習の参考として、本記事の内容がお役に立てば幸いです。

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