コバヤシクエスト Lv5④〜TCP/IPモデル トランスポート層 アプリケーション層〜

皆様こんにちは。
本日は、残りのトランスポート層、アプリケーション層を見てまいります。
それでは頑張っていきましょう!

1.トランスポート層

トランスポート層とは、データ通信モデルにおけるプロトコルの機能階層のひとつで、データの送受信を管理する層です。
データが正しく届けられるよう、信頼性を確保するための方式が規定されています

主なプロトコルとしては以下の2つがあります。

  • TCP(Transmission Control Protocol)
    確実性を重視。データの順番や送達確認、再送制御を行い、信頼性の高い通信を実現します。
    たとえば、メールやWeb閲覧はTCPを利用しています。
  • UDP(User Datagram Protocol)
    速度重視。多少のデータ損失があっても許容される用途に使われます。
    たとえば、動画配信やオンラインゲームなどが該当します。多少の画質の粗さよりも止まらずに再生される方が重視されます。

それぞれを具体的に見ていきましょう。

まず前提として、「パケットは確実に届くかどうか分からない」という話があります。

情報化社会の現代では、データは確実に送受信できて当たり前のように感じませんか?
しかも手作業ではなく、機械的に行われるため余計にそのように感じるかもしれません。
しかし、インターネットは「頑張ってパケットを届けるけど、届かないこともあるよ、そのときはゴメンね。という感じで運用されています。案外ゆるふわ系です。
このことをベストエフォートと呼びます。

もっともTCPは、データを一つ送るたびに相手から「受け取ったよー」という送達確認パケットを受け取りながらデータ通信を行います。
また、仮に通信データを紛失した場合でも、データ再送を試み通信の確実性を保証します。

一方でUDPは、相手がきちんと受け取ることができたかを確認せずに、次々一方的に送りつけます。そのため、回線の調子が悪いときは、UDPの場合通信がボロボロになります。

なぜそのような通信方法を採用するのでしょうか。
たとえば、皆様がゲームをしていたとしましょう。画像が一部粗かったとして、その失った一部データパケットを後から再送されてもあまり役立たないですよね?
役に立たないというよりも、リアルタイム性を重要視すべきですよね(もちろん高画質を維持し続られる方が良いですが)。

このようにUDPは、通信の正確性を多少犠牲にする代わりに、ゲームや動画配信などの用途で大量のパケットを送りたいときは高速で送ることができます

出典:Colocation America
https://www.colocationamerica.com/blog/tcp-ip-vs-udp

2. アプリケーション層

アプリケーション層は、ユーザーとサービスやアプリケーションの接点となる層です。
Web ブラウザ、メールソフト、チャットアプリなどの通信を行う際のプロトコルがこの層にあたります。

代表的なプロトコルには以下のものがあります。

  • HTTP/HTTPS
    HTTP (Hypertext Transfer Protocol)は、WebサーバとWebブラウザの間で、Web情報をやりとりするためのプロトコルです。
  • SMTP/IMAPPOP3
    SMTP(Simple Mail Transfer Protocol)は、メール送信用のプロトコル。
    IMAPは、メールを受信するプロトコルで、オンラインサーバーへアクセスしメールを確認します。webメールで用いられます。
    POP3は同じくメールを受信するプロトコルですが、メールをサーバーからダウンロードし確認する点で違いがあります。PCメールで用いられます。
  • FTP
    FTP(File Transfer Protocol)とは、クライアントとサーバー間でファイルのやり取りを行うための通信プロトコルです。
  • DNS
    DNS(Domain Name System)は、IPアドレスとドメインを紐づけるもので、数字の羅列であるIPを人が理解できるドメイン名に変換するシステムです。

以上のようにアプリケーション層では、アプリケーションの通信の約束を定めたものとなります。
私達の日常生活でも、仕事では業務メールのテンプレートや業務運用ルールなどがあるかもしれません。
このように人々のやりとりをスムーズに行うためのルールを、ネットワーク上で再現している層と言えるかもしれませんね。


さて、ここまでトランスポート層、アプリケーション層を見てまいりました。
プロトコルは私たちが、インターネットを通じてやりとりを行う際に、現実世界の裏で規律されている通信ルールということが分かりました。

通信ルールである以上、共通のルールという意味で、ITパスポート試験でも出題可能性はそこそこ高いのではと考えています。
暗記事項が多いですが、本記事が皆様の学習の一助となれば幸いです。

小林 大洸

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