サービス開発をやっていると、管理者アクセス等にソースIPアドレス制限をかけてセキュリティ確保を行うことが多く、固定IPアドレスを持つ必要があります。
固定IPアドレス付の光回線契約をするというのが定番ですが、私の場合リモートオフィスや出先で仕事をすることが結構あるので、外で固定IPアドレスを使いたいときに困ります。
例えば、固定IP回線の事務所にsshのサーバーを立てて、そこを経由するようにすればどこからでも固定IPアクセスが可能です。ですが、物理的なサーバー機を置く場所や管理する手間はなるべく省きたい。
そこで利用しているのが、インターリンク社のマイIPサービスです。
- 固定IPアドレスが提供されない環境からグローバル固定IPアドレスが利用可能
- PPTPやL2TP接続で固定IP環境を利用可能
- 月額1,100円とリーズナブル
このサービスのおかげで、どこでも固定IP環境を利用することが出来ます。
使い方としては、出先でサーバーのメンテナンスや、ソースIP制限の動作確認をするときに一時的にマイIPに接続するという形です。
利用時間の制限の無いVPNですので、カフェなどの公共の場では、盗聴対策としてマイIPにつなぎっぱなしにするということも可能です。
とても役に立つサービスなのですが、これまで1年ほど使ってきて問題点もありました。
- ルータ・接続方法によっては固定IP接続出来ない
マイIPを使うには、ルーターにVPNパススルーの機能が必要です。
自宅の光回線はIPv6のDS-Lite方式でインターネットに接続しているのですが、使っているルータの機能の制約でDS-Liteの場合にVPNパススルーが使えません。
ですので、自宅で固定IPを使うときには、モバイルルーター経由でマイIPを利用しています。一番良く使う自宅の方が一手間多くかかってしまっているわけですが、いずれルーターを買い替えれば解決しそうです。 - VPN接続のテストには向かない
固定IPアドレスを利用してAWS Site-to-Site VPN Connectionの接続確認をしようとしたのですが、もともとマイIPがVPN接続なので、その上にさらにVPNを重ねるというのはうまくいきませんでした。
というわけで、若干注意が必要ですが、上記を除けば特にトラブルもなく、安定したサービスです。
いろいろな場所から同じ固定IPアドレスを手軽に利用したいというときに、オススメです。